音訳者にしかできない部分があるとすれば・・・

音訳

会議資料の音訳に取り掛かっています。

防音のしっかりとした部屋は集中できます。

 

自宅で音訳する人もいらっしゃるようですが、生活音を消すのは難しいものです。

車のクラクション、犬の鳴き声などが入ってしまいます。

視覚障害の利用者さんは、ある程度の雑音は我慢してくださっているそうですが、“さすがにこれは参ったなあ”というものがあったそうです。

「最初から最後まで、カエルの大合唱が入っていたのには参った!」と。

きっと、田んぼに囲まれた家に住む音訳者さんが、夏に窓を開けて読み込んでいたんでしょうね。

 

さて、会議資料には表がありました。

図表の音訳は工夫のしどころです。

技術の進歩によって、文章は、合成音声による読み上げ機能で、何が書かれているかはある程度は理解できるようになってきました。

ところが、表や写真の説明だけは、機械では難しいようです。

どう読めばわかりやすいのか、私も自分なりに考えて読んでいます。

音訳では必ず、別の人が校正をします。

きょう私は、校正作業もしましたが、その音訳者の表の読み方が見事で、「なるほどなあ」と感心してしまいました。

シンプルで、なお且つわかりやすい!

音訳もAI技術との共存で、利便性がアップしていると思いますが、人間でなくてはできない部分こそ、聞く人の身になった音訳を心掛けていきたいと思います。