「ビジネスの未来」を読んで

山口周氏の新刊「ビジネスの未来  エコノミーのヒューマニティを取り戻す」 (プレジデント社)が、発売日に手元に届きました。

読み終えました。

ものすごい量の、哲学から経済などの文献を読み砕いている山口周氏の頭の中は、どういう構造になっているのかと思うほど、尊敬していしまいます。

 

いくつかの印象的な言葉の中で「活動それ自体が愉悦となるような営み」という言葉がありました。

物質的不足が解消されつつある社会では、高原社会へと軟着陸しつつあるとした上で、「労働」と「仕事」から解放されつつあり、健全な社会の建設・運営に携わる「活動」が残された役割だと述べています。

卑近な例で恐縮ですが、上田情報ビジネス専門学校(ウエジョビ)で「自己表現」の授業を担当させていただいていますが、学生たちからの感謝の言葉を聴くとき、心から幸せな気持ちになります。

私の働いた分が、まさに愉悦となって私自身に回収されていることを感じる時です。

もちろん、喜びばかりではありませんが、すべて学びとなっています。

更に、学校は、学生たちが、社会に出てから幸せに生きていくことを目指しているので、「就職はゴールじゃない!」という学校のキャッチコピーが象徴するように、「労働者」を生み出す学校ではなく、「活動できる人」を生み出す学校を目指しています。

 

山口周氏は、活動は、「人間性に根差した衝動」から生まれるといと言っています。

「衝動」なんだと。

衝動って、いいなあ。

やりたい!助けたい!これは間違ってる!

「真・善・美」に根差した衝動によって、良い社会に向かうことに山口周氏の著書は力強く提言してくれていました。

セキレイが歩いていたのでしょう。階段に残った足跡がかわいい。

寒い雪の一日、読書に没頭できました。