音訳ボランティアグループ「やまびこ会」の先輩のIさんと、音訳の件で久々に電話でお話ししました。
とても生き生きした声は、70代とはとても思えません。
いつも、人生の素敵な歩み方を、さりげなく教えてくださるんです。
ボランティアセンターまでの交通手段の確認をしたところ・・・
明るい声で「運転免許はもう、自主返納しちゃったの。だからバスで行くわ」って。
「ええ?まだまだ、お若いのに・・・。随分早く返納したんですね?」と返すと
「オススメよ! 若いうちだからこそ、バスの乗り方も覚えられるし」って。
Iさんは、返納予定の1年前からバスの路線図を手に入れて、市内のバスに実際に乗って、「車のない生活」に慣らしてきたそうです。
公共交通機関で移動できる自信をつけてから、返納。
だから、返納の切なさはなかったというのです。
潔さに、敬服してしまいました。
そして、一理あるなあと、納得。
私の親戚のおじちゃんは、運転に自信がなくなり車を手放したものの、それまで、バスやタクシーを使うことに慣れていなかったので、外出が億劫になってしまいました。
「一緒にバスに乗って、乗り方を教えてあげよう」と、おじちゃんの兄弟は考えましたが、迷惑な申し出だろうと思い、そっとしておきました。
そうこうするうちに、おじちゃんの腰は90度に曲がってしまい、バスの乗り降りは危険だということになり・・・
「遠くへ行く時は、私の車に乗っていって!」と言っても、「わりーから(悪いから」って遠慮しちゃうし。
同じく、一人で路線バスに乗ったことがない親戚のおばちゃん。
市の福祉サービスの一環で、高齢者は市内どこでも一律に安く路線バスを利用できても、一切利用せず、いつも息子を頼っていました。
「バスを使ってみれば」と言うと、
ものすごい即答で「やだぁん!」と。
息子の車でドア・トゥー・ドアの買い物や医者通い。
月日が経ち、足腰が弱った時の気持ちの落ち込み方がものすごかったです。
「自分では何もできない」と切なく涙を流して、かわいそうでなりませんでした。
Iさん「絶対、若いうちに返納するのはオススメ!みんなに勧めてるの」と、明るい声で伝えてくれました。
公共交通機関を使うことは、路線や時刻など頭を使うし、緊張もします。
時刻も決められているので、不便さもあります。
その緊張感や多少の不便さを、どの時点で受け入れるか。
考え方って、いろいろあるなあ。
いつもハツラツと元気なIさん、すごいです。
また、いろいろ教えてくださいね。