話し方の印象は、話の内容より大切。
よく言われることです。
一般社団法人あがり症克服協会の鳥谷朝代代表理事の著書「人前で“あがらない”話し方」にも詳しく書かれています。
http://agarishow.or.jp/ (一般社団法人あがり症克服協会)
そこにあるアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが唱えた「第一印象のメカニズム」
見た目55%
声・話し方38%
話しの内容7%
話しの内容はたった7パーセントだったのです。見た目と話し方が9割を超えています。
他にも、「たった1日で声まで良くなる話し方の教科書」(魚住りえ著・東洋経済新聞社)にも、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致の日本のプレゼンテーションを指導したマーティン・ニューマン氏の言葉として、次のような内容が書かれていました。
「完璧なスピーチを書いても、伝え方がまずければ、結果は散々。内容がひどいスピーチでも伝え方で賞賛されたりする。伝え方が人に与えるインパクトは、それ以外のインパクトよりよっぽど大きいと気づかされた」(東洋経済オンラインのインタビューより)
「どんなことを話すか」より、「どんな話し方をするか」、それが最も重要だと彼は述べています。
それを、私が実際に痛感したのが、2017年の全米最優秀女子高校生を選ぶコンテストで優勝した、日本人を母に持つ女子高校生スカイ・ポークさんの大会の様子を見た時です。
その大会は、全米の女子高校生が知性や特技を競うジュニアのミスコンテストで、優勝者は政治や経済界で活躍しているそうです。
自分の考えを即座に述べるコンテストもあり、お題はくじで引くまでわかりません。
スカイ・ポークさんがくじで引いたお題は「自分の成功を考えた時、何が必要ですか?」といった難しいお題。
瞬時に意見を言わなくてはなりません。
スカイ・ポークさんは、笑顔で客席を見わたしながら、約30秒間、堂々とスピーチしました。
よく内容を聴くと、難しくひねった答えはしていません。
実に素直に自分の経験と感想を語っただけのシンプルな内容でした。
でも、伝えるパワーがすごかったのです。
内容はだいたいこんな感じでした。
「私は政治に興味があります。最初の挑戦は、去年、生徒会長に立候補しました。でも当選は果たせませんでした。それで良かったのです。そこから学んだからです。・・・・」
驚きました。
日本語にして小学生のように読むと
「わたしはぁ~、政治に興味がありまぁす」となってしまうところが、
スカイ・ポークさんは
「私は、政治に興味があります。」ビシっと語尾がしまって、単語に力がありました。
伝え方を一歩間違えると、稚拙に聞こえる内容ですが、説得力を持って伝わってきました。
彼女は、毎日、家族と1分のスピーチの練習をしていたそうです。
例えば、「食べている食事について」など、母親がテーマを出してそれについて意見を述べる、といったことを毎日繰り返したそうです。
伝え方が大切
実感しました。