きょう、電車に乗って学校へ。
目的地の上田駅に到着。
電車が停まり降りようと、網棚に乗せていたリュックサックをおろしたところ、何やらガシャンと音が・・・。
振り向くと、リュックのポケットに入れていた私の水筒が落下しているではありませんか!
しかも、蓋が開いてしまって、中身のお湯が流れ出てしまっていました。
水筒をあわてて拾い上げて・・・
どうしよう、どうしよう・・・
あたふたしていたところ、さっと、ポケットティッシュをそこに投げ入れてくれる、学生らしき若い女性が・・・・。
私は、「床をふこうかどうしよう・・・私のティッシュは・・・」と、おろおろするばかりでした。
「もう、いいですよ。降りてください。」と、近くで座っていた別の女性が声をかけてくれました。
ドアが閉まる直前に、かろうじてホームに降りると、ティッシュを投げ入れてくれた女性がいたので、心から「ありがとうございました」とお礼を言いました。
照れながら、「いえ、いえ」と言いながら歩いていってしまいました。
ホームのベンチで身支度を整えながら、何も行動に移せなかった私が恥ずかしくて、恥ずかしくて・・・
ただ、どうしよう、どうしよう、とおろおろしていました。
おろおろしながら、「こぼれたのはお湯だから大丈夫かな」なんて言い訳じみたことが頭をよぎっていた私。
一方、さっと駆け寄ってきてくれて、ティッシュを投げ入れてくれた女性。
駅から学校まで歩きながら、「しまった!女性にティッシュをお返しするのを忘れてしまった!」と、気づきましたが、時すでに遅し・・・。
なんで、あの若い女性は、瞬時にあの行動ができたのでしょうか。
本当にとっさに。
頭で考えている時間はありませんでした。
普段から、困っている人を見かけると、とっさに手助けできる優しい人なんですね。
本当に素晴らしい。
私は本当に情けない。
きょう学生たちに、私の反省の意味を込めて、この情けない私と、すばらしい女性の話をしました。
「恩送り」ってあるそうです。
女性に恩を返せなかった分、別の人に恩をお返ししていこうと思います。
学校でも、たまに学生が、「友達に助けてもらってばかり、私は何も助けてあげることができていないです。」という感想を言うことがあります。
今は恩を返せなくても、大人になってからでも、別の人でも、恩を返していきましょう。
助けてもらった感謝の気持ちを持ち続けて。