叔母の遺品の片付けをしました。
2冊の手のひらに乗るほどの大きさの手帳が見つかりました。
私が生まれる前に、戦死した二人の伯父が残したものでした。
特攻隊員として戦死した伯父の、出撃前の日課、持ち物リスト、家族の名前・・・
当時の内閣の閣僚の名前も
もう一人の伯父も、きれいな花の絵と共に家族と国への想いも綴っていました。
きれいにペンで書いた英語の単語帳
必死に勉強していた若者の姿がありました。

家族が平和に暮らせる世の中になるようにと願っていたことが書かれていました。
そうした若い命が失われた歴史に、胸が詰まりました。
出撃前の様子を知る貴重な資料で、多くの方に見ていただいたほうがいいと思いましたが・・・
母は難色を示しました。
これまで、そっとしておいたものだから・・・
当時の二人の伯父は、今、私が教えている学生たちと同年代。
国を想い散っていった若い命があり、令和の時代、若者の笑顔が教室に咲いています。
そう思って学生たちの顔を思い浮かべると、どうか戦争に巻き込まれることがない平和な時代を生きていってほしいと願わずにはいられません。