今年最後の音訳ボランティアに行ってきました。
視覚に障がいのある利用者さんへ、新聞を読んで差し上げました。
ボランティアの部屋には、利用者さんから私たちボランティアへのお礼の手紙が掲示されていました。
パソコンを使って打った手紙は、同音異義語の違う字に変換されたものもありましたが、十分伝わってきました。
かえって、それが、見えない障がいを抱えながらも懸命に私たちへ手紙を送ろうとパソコンに向かってくださったことを思い、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
その手紙を送ってくださった男性は、「視覚障がい者に会ったときの接し方」のメモも送ってくださっていました。
それも、一緒に掲示されていました。
「どんどん声を掛けてください」とあり、最後にあった言葉にハッとしてしまいました。
「その場から立ち去る時には、立ち去ることを伝えてください。そうしないと、そこにいると思って視覚障がい者は一人立ったままになってしまいます。」
ぽつんと一人残され、「あのー」と恐る恐る声出して、「あっ、行っちゃったのか・・・」と寂しく思ったことが何度かあったのでしょう。
以前、白杖を持った人に話しかける時は、誰に話しかけられているかわからないので「杖の方!」などと呼びかけることも大切と教えていただきました。
電車のホームから転落して亡くなった視覚障がい者のニュースは残念でたまりません。
周囲の人は「危ない!」と声をあげたのかもしれませんが、白杖の人は自分への言葉として受け止めなかったのでしょう。
「杖の人、止まって!」と言っていたら、足を止めたのかもしれません。
想像力をフル回転しても、足りないことだらけです。
でも、相手の身になって考える努力は積み重ねていかないと、と常に思っています。