前の職場でのこと。
仲の良い男性カメラマンたちと、たわいもない雑談をして休んでいた時のことです。
おならを家族の前でするか、の話しになりました。
私:「我が家はしません」
カメラマン:「うっそー、何で家族で気をつかうんだよ!変だよ」
多数決で、我が家は変だということになりました。
また、別の時。
お風呂上りに裸で家を歩くかの話しになりました。
私:「我が家は、裸では歩きません」
カメラマン:「家族なんだからいいじゃない」
これも、なんだか多数決で負けました。
2回とも「何でダメなの?」と聞かれたとき「ダメなものはダメ」としか言い返せませんでした。
それが、今なら、ちょっとだけ理由を言える気がします。
青山俊董さんの本に、「私たちをいつも仏様が見守っていてくださる。」とありました。
だから、日本には、誰もいない部屋でも、隅で後ろを向いてさっと着替える美しい所作があるのだと。
青山俊董さんは、尼僧でいらっしゃるので「仏様」とおっしゃいましたが、日本には昔から「八百万の神々」という概念もありました。
祖父母の時代、その前から、人前でおならをしない、裸で歩き回らないという教えには、そうした考えがあったのでしょう。
私も、夫も、親からそうした所作は言われるまでもなく、自然と教わってきていました。
「なんで?」とも聞くこともなく、そういうものだと思ってきました。
今なら、多数決じゃなくて、あの時のカメラマンたちに勝てるかも・・・。
でも、「ダメなものはダメ」っていう言い返しも、まんざら嫌いではありません。