席替えの話し合い

伝える

ウエジョビ(上田情報ビジネス専門学校)は、きょうの授業から後期がスタートしました。

私の自己表現の授業もきょうが後期1回目。

そこで、席替えを提案しました。

 

授業で席替えの方法を話し合うことがきょうのテーマです。

その目的は2つ。

一つ目 自分の意見を持つ

二つ目 自分と違う意見に耳を傾ける

 

一つ目の『自分の意見を持つ』ことが、いかに大切なことか。

 

最近読んだ社会学者の橋爪大三郎先生の「いまさら聞けないキリスト教のおバカ質問」(文藝春秋・2022年4月発行)

その最初の質問が【神さまは、いますか】

橋爪先生は、「神さまはいます。」「神さまはいません。」どちらも証拠がない。

証拠があるなしの問題ではなく、自分でどう決めるかの問題だと述べています。

A.神がいると思って、生きる

B.神がいないと思って、生きる

C.神がいるのかいないのか、はっきりしないまま生きる

橋爪先生はCの選択でもかまわないが、「人生の大事な問題にこたえられなくなるかもしれません。」と。 

そこまで重大な選択ではなくても、友人と食事に行った時、自分でメニューを決められないで、「同じで」と言ってしまう人、けっこういます。

「親がいいと言ったから」とかで人生を選択していたら、自分の人生を歩むことができません。

自分で決断するのです。

そうすれば、失敗しても納得できる。

きょうの席替えでも、自分の考えを持つことから始めたいと思ったのです。

A.くじ引き

B.決めないで自由席

C.話し合いで決める

D.その他

この選択肢を挙げました。

 

私がファシリテーターを務めました。

この選択肢で最初の挙手をして、自分の考えを表明。

 

次が、この授業の2番目の目的「自分と違う意見に耳を傾ける」こと。

これまでの私の社会人生活の中で、発展性のない会議を何度か体験しました。

その原因は

・ 違う意見に対して否定から入って、やり込める

・ 少数意見を多数派が数で打ち負かしてしまう

・ 立場の弱い人の意見の批判をした立場の強い人の意見に、追随する

・ 質問されたことを不愉快に思う

「委員長に一任で」なんて幕引きもけっこうありました。

 

これから社会に出る学生たちには

・自分と違う意見でも、しっかりと聴いて相手の意見のよい点を見つけること

・質問してくれたことに感謝の気持ちを持つこと

これを学んでほしいなと思っていました。

「〇〇さんのこういう点はとてもいいと思いました。その点について、別の視点から私はこう考えました。」

「ご質問をありがとうございます。ご質問にあった〇〇ですが、それは・・・。」

こんな言い方ができるようになれればいいなと。

  

きょうも様々な意見がでました。

どんなものがあったかというと・・・

「毎回自由席だと、そのうち座る席が固定されてくるから、初回は自由席で、次回からはその席で固定する」

「視力や聴力の問題もあるので、最初は話し合いをし、要望を取り入れた上で、それ以外の席はくじ引き(又は自由席)」

「〇〇の方法で席を決める(〇〇はゲームのルール)」

などなど

 

全員が意見を述べる時間がなかったのですが、近くの仲間と話し合いの時間を持ちました。 

そして、再度、挙手。

違う意見を聞いて、考えを変えた学生もいました。

これが話し合いです。いいですね。

 

そして、最後は多数決。

ここは、私自身が再考する余地ありです。

もっと時間をかけるべきだったのか。

多数決で良かったのか。

もっと、話し合いに慣れてきたら、ファシリテーターも学生にお願いしたいな。

きょうの多数決の結果は、専攻科によって違いました。

 

さて、人間は「日々是新(ひびこれあらた)」

きょうの意見が変わることは当然あります。

検証も必要で、修正が必要ならその時は修正していこうと伝えて授業は終わりました。

 

耳を傾け、自分で決める。

幸せになるための自己表現をやっていこう!

写真は、美ヶ原から遠く北アルプスを望んだところ、槍ヶ岳がきれいでした。