昭和47年の公民館だより

まていに

五月人形を出しました。

信州は月遅れで端午の節句を祝うご家庭が多いと思います。

月遅れの節句の日、6月5日まで飾ろうと思います。

可愛らしくも凛々しいお顔に、部屋が華やかになりました。

 

人形は、古びた段ボールの箱に入っています。

段ボールの底には、義母が補強のために敷いておいてくれた、当時のチラシがあり、今年はじっくりと目を通してみました。

それが、面白い!

昭和47年6月1日の須坂市の「公民館だより」

「食品と健康 あなたはどう考える」と題した特集記事で、こんな言葉で始まります。

六月は中毒の季節・・・というのは昔のこと、今では年中、食品公害におびやかされている・・・といったらいいすぎでしょうか。

安心して食事が出来ないとなれば「人類的問題」です。そこで今回は、食品と健康についてじっくりお考えいただくため、四人の方のご意見をご紹介しましょう。

こうして、「人類的問題」について、保健所長さんと主婦3人が寄稿しています。

時代を感じる興味深い文を抜粋して以下にご紹介!

まずは、須坂保健所長さん

食品営業者は須坂保健所管内で約930施設がありますが、保健所ではいろいろな組織と人を通じて監視指導に当たっておりますが、この体勢も十分とはもうせません。今後とも一そうキメ細かく監視を強めていく方針ですが、市民の皆さんにおかれても、「よい食品衛生はみんなの力で」この精神でご協力をお願いしたいと思います。

「監視」するって言葉が、お上だぞ!って感じです。

 

次は46歳主婦の方

食品添加物によるいろいろの障害が叫ばれ、缶詰一つを買うのにもその表示を確かめて買うとかなるべく自然色の物を選ぶようにと心がけております。今まで手放しで使っていた化学調味料もその原料を考えると必要以上に使わないようにと心がけざるを得ません。

「自然色」 そういう言い方もあったんだと改めて感じます。

当時、化学調味料と言われていた「うま味調味料」については、現在、味の素さんの公式ホームページでしっかり説明されていますので、誤解のないように以下をお読みください。

「味の素®」って石油から作られているの?

いいえ、「味の素®」は現在、さとうきび等の天然の植物を原料に発酵法で製造しております。ただ50年ほど前には、一部の製品について石油由来の原料から合成法により生産していた時期もありました。最終製品の成分や機能は、発酵法で作った「味の素®」も合成法で作った「味の素®」も全く同一であり、安全性も確認されています。

味の素のHPより

 

そしてお次は62歳の主婦の方

添加物だけでなく、魚肉類も冷蔵庫に入っていれば、だいじょうぶという考え方は改めたいと思います。食品を売る店でも気をつけてもらいたいし、消費者も冷蔵庫を過信してはいけないと思います。5・6年前までは野菜を洗剤で洗うことはよくないといわれましたが、最近保健所できいた話によると洗剤の質が良くなっているので洗剤で洗った方が良いということでした。

当時、保健所で、野菜を洗剤で洗った方が良い言っていたとは!

これって、洗剤の質の問題?

この主婦の方は、これ以外にも、本筋をついたことを書いていました。

まず、問題になるのはチクロの市販禁止の時もそうでしたが外国で有害であるということになると、日本でもあわてて問題にするということです。市販されて、消費者に供されてから、これは有害であるといわれても消費者は困るので保健所とか、その上部の行政機関でチェックできるような体勢にしてもらいたいと思います。

チクロとは人口甘味料で、発がん性が疑われ、日本では使用禁止となっています。

 

最後は32歳の主婦の方

米は胚芽のついた五分づき米、小麦粉もメリケン粉も使わず無漂白粉を用いています。(中略)

もっとも問題な事は業者がもうけ本位の人間無視の製造をしていること、そして命と健康を守る対策を野放しにしている現状に、私は消費者として母親として残念でたまりません。今問題となっているPCBも同様で、政府は一日も早く対策を立ててもらいたいと思います。

「人間無視」「対策を野放し」など、ビシッと厳しくご指摘されています。

「小麦粉もメリケン粉も使わず・・・」の部分ですが、私は不勉強でわかりません。

メリケン粉も小麦粉ですよね。

漂白している?当時は漂白したものが出回っていたのでしょうか?

PCBは食用油に混入されていた「カネミ油症事件」で大きな社会問題となりました。

公民館だよりが発行された昭和47年は、まだ使用されていたんですね。(以下、環境省のHPを参考になさってください)

PCBは、国内では昭和29年から昭和47年にかけて生産され、約54,000トンのPCBが国内で使用された。 昭和43年、西日本各地で発生したいわゆる「カネミ油症事件」によりPCB問題が社会的な問題となり、昭和49年に「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」に基づく特定化学物質(現在は第一種特定化学物質)に指定され、新たな製造・使用が原則禁止された。

環境省のHPより

 

5月人形を出した今年、おうち時間がたっぷりあるので、じっくり読んでみましたが、この1ページだけでも、もっと深く調べてみたいと思うことがたくさんありました。

昭和47年というと1972年で48年前。

疑いの目を持ってチェックして、自分で考えて、家族を守ろうという意識は、当時の方が強かったようにも感じました。