校長先生が、本を貸してくださいました。
「とてもいい本だったので、菱川先生もお読みになるかしら・・・?」と言いながら、わざわざ持ってきてくださいました。
その本は・・・
『奇跡の朗読教室 人生を変えた21の話』 斉藤ゆき子著(新泉社 2019年6月初版)
斉藤ゆき子さんは、都内で朗読教室を開く話しのプロです。
本では、斉藤さんの教室で繰り広げられた感動の21の実話が紹介されていました。
例えば、カタブツだったお父さんが、朗読教室に通ううちに人間が丸くなった話や、大好きな朗読に挑戦して、ついに語ることをライフワークにした女性の話などです。
朗読には、すごい力があるものだと、感動しながら一気に読んでしまいました。
スピーチ力をつけるのには、朗読が効果をあげていることは確かです。
一方で、あがり症に悩む人の多くが、「学校での教科書読み」を、きっかけにあげています。
私は、この両極端な朗読にまつわる2つのことを常に考えてきました。
折り合いをつけるような言葉で、私は、学生や生徒さんに朗読の意味づけを伝えていたものの、どこか弱弱しい感じがしていました。
ところが、この本は、全く違った視点を与えてくれました。
「人が輝き始める朗読がある」、「朗読で生き方を変えることができる」、ということです。
私が所属する音訳のボランティアグループのメンバーのほとんどが、「朗読が好き」な人です。
子供だった頃に朗読との出会いがあったから、大人になってやろうという気持ちになったそうです。
朗読と音訳では感情の込め方に違いがありますが、素敵な仲間との出会いは朗読がきっかけになっています。
朗読には大きな力があることを教えてくれた、この本のおかげで、朗読への意味付けも、自信を持って伝えられるようなワクワクした気持ちになりました。