プラセボー

まていに

世の中には、科学的には説明が難しいことがあります。

そのうちのひとつ「小麦粉でも薬になる」といった昔から言われていたことを実際に目の当たりにした体験をご紹介します。

義母が「整腸剤(ビフィズス菌)」で、激痛から解放された話です。

左の頬の激痛に苦しんでいた義母。

三叉神経痛との診断。

ご飯も食べられず苦しんでいました。

三叉神経痛には鎮痛剤は効きません。

三叉神経痛に使われる薬テグレトールを処方してもらいましたが、副作用がひどく、ふらついて、ぼーっとしてしまうし、それでも痛さは和らぐことがありませんでした。

精密検査をしてみても、神経が何かに触れている所見もなく、手術などで治すこともできませんでした。

痛さに耐えるか、テグレトールの副作用に耐えるか、二者択一の状況に追い込まれていました。

ここまで追い込まれてくれば、できることは何でもやってみよう!

もしかして、精神的な部分から痛みが来ているのでは?

藁にもすがる想いで、お医者様に「整腸剤(ビフィズス菌)」を処方していただき、義母には薬の正体は言わずに、「これは、お医者さんが特別に処方してくれた三叉神経痛によく効く薬だよ」と、飲ませてみました。

それを飲んだ次の日です。

義母のもとを訪れると、こう言ったのです。

「あの薬はよく効いた。飲んでからしばらく痛かったけど、翌朝、耳がピーンって鳴って、それから痛みがなくなった」

と、明るい表情に。

整腸剤が効いた!!

こういったニセの薬のことを、医学的にはプラセボーというらしいです。

それから3日ほど飲んでもらいました。

もちろん副作用は全くなく、ピタッと痛みはなくなりました。

ビフィズス菌だったので、おなかの調子も良くなり、ずっと飲んでいてほしいくらいでした。

義母には正体はナイショ。

まさに「魔法の薬」です。

「痛み」は、感じる部分が脳であるので、複雑なんですね。

1の痛みが1ならば問題ないのですが、精神的に弱っていると、1の痛みが10に感じてしまったりすることもあるようです。

「特別な薬を先生から処方してもらった、これは効くぞ!」という思いが、痛みから解放してくれたのでしょう。

処方してくださったお医者様に義母が信頼を寄せていたのも大きかったと思います。

お医者様には感謝を伝えました。

不思議なことってありますね。