織田信長の丹力

呼吸

丹田の力「丹力」

山岡鉄舟が西郷隆盛の陣に行った時、「そこのけ」の一言で、敵が切りつけるのをやめて道を開けたという逸話。

以前のブログで書いていますが、すごい気合だったのだと思います。

 

そして、織田信長。

信長22歳の時、弟との戦。

劣勢の信長軍。

救援にかけつけた信長が敵に対して鬼の形相で一声を発すると、流れが変わり、信長が勝利したとされます。

どんな一声だったのか。

 

信長26歳の時、桶狭間の戦い。

数的にかなりの劣勢の信長軍。

家臣たちが、いざ出撃と鼻息荒く集まる中、雑談して散会を命じた信長。

そして、ひとり奥に入り「敦盛」の舞を舞った。

「人間五十年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり 一度生を得て滅せぬ者のあるべきか」

舞が終わると、「貝を拭け、具足をもて」と命じて、立ったまま茶漬け(湯づけ)を食べて、馬にまたがって、信長含めてわずか6騎で12キロを電光石火の勢いで走ったとされています。

そして、信長が勝利。

 

『能に学ぶ「和」の呼吸法 信長がストレスをパワーに変えた秘密とは?』安田登 を読み返しました。

なぜ、信長が「敦盛」の舞を舞ったのか。

安田登氏(ワキ方能楽師)によると、「信長は舞によって恐怖を克服し、それを戦闘エネルギーに変換したのです。そして、そのベースには呼吸がある」と。

この本には、うつ病にかかってしまったといわれる白隠禅師がうつから脱した呼吸法についても述べられています。

様々な呼吸法にご興味があれば、オススメの本です。

 

山岡鉄舟、織田信長の丹力はすごいな、と思いながらも、なぜ二人とも、命を賭す場面の直前に、さらさらとお茶漬けなんだろうと、不思議な共通点を感じています。