なぜ言ったか

伝える

私が上田情報ビジネス専門学校(ウエジョビ)で教壇に立つ時、密かに心掛けていることがあります。

それは「静かにしてください!」を言わないことです。

 

ゴーリキーの「どん底」の一節。

大切なのは、何を言ったかではなくて、なぜ言ったかだ

「何を言ったか」は、内容的な意味。

「なぜ言ったか」は、出来事としての意味。

大学時代の教育原理のノートに、私が書いていました。

 

例えば、「静かにしてください」で考えると、

「何を言ったか」=「内容的な意味」、それは「静かにしてください」です。

「内容的な意味」は伝わっても、「出来事としての意味」が伝わらなければ、静かになることはありません。

ゴーリキーの一節で言うならば、「なぜ言ったか」の部分です。

「出来事としての意味」を伝える力、把握する力がなければ、いくら言葉で「静かにしてください」と伝えても、静かになることはありません。

そう言う私が「出来事としての意味」を伝える力と把握する力があるかというと、全く自信がありません。

わかったつもりになってしまって、そこで止まってしまうことだらけです。

そんな自分への警鐘の意味も込めて、「静かにしてください」を使うのを辞めてみようと思っているのです。

が、その言葉を使う必要がないのが今年のウエジョビ生です。

一生懸命、授業に臨んでいます。 

ウエジョビ生、すごいです!