妄想キャッチボール

伝える

きょう、学生たちと「妄想キャッチボール」をしました。

ボールはありません。あくまでも空想です。

15人ほどでやってみました。

ルールは、いたって簡単!

野球のボールだったり、バレーボールだったり、投げる人が好きに想像します。

投げる人は、相手に向かって「ピューッ」など声を発して投げます。

受け取る人の名前は言わないので、自分が投げられていると思ったら、その人が受け取る。

実はこれ、鴻上尚史さんの著書「発声と身体のレッスン」にあったひとつのレッスンです。

 

声がきちんと相手に届くために、身体に勢いと声を乗せる。

視線もきちんと送る。

これが目的です。

 

やってみると、想像以上に学生たちの表現が生き生きとしていて驚きました。

SNS世代なので、もっと、口先だけでやるのかと思っていました。

直球を投げられた学生は、バシッ!としっかり空想キャッチ。

バレーボールのトスを上げると、ちゃんとレシーブ。

ボールの種類によって、投げ方も声も工夫していました。

『ボールを受け取って!』という心の声は体に現れていました。

 

受け取る側の学生の、ちゃんと相手の勢いのままでキャッチする優しさにも触れることができました。

 

著者の鴻上氏は、「身体」から伝えることを考えていて、とても参考になります。

テクニックは、大人になってからでも習得できますが、「身体」を柔軟に使う訓練は、若いうち、集団で過ごす中で、やっておいたほうがいいなあと、きょうの若い学生を見て、つくづく思いました。