まて?まてい?

まていに

私のブログのタイトルにもある「まてい」

丁寧に心を込めて、という信州の方言です。

美容室にあった婦人画報8月号に、諏訪地方の方言として紹介されていました。

おぉ、全国に知れ渡る素敵な言葉!!

しかし、そこにあったのは、大きな文字で「まて」と。

「まて」? 

「まてい」じゃないくて?

と、思ったものの、方言は書き言葉ではないので、正しいも間違いもない。

耳から入るものっておもしろいなあ。

 

以前、義母が「じょんれっかんのお祭りがあって・・・」と話してくれました。

「じょんれっかん」って何?

よくよく聞くと「准胝観音(じゅんていかんのん)」のことでした。

「准胝観音じゃないか、じょんれっかんじゃないよ!」と夫。

「知らないよ、子供の頃からそう言っていたんだから!」と義母。

また。「じょうどのお掃除があって・・・」と。

「じょうど」って?

これも、よくよく聞くと「十王堂」のことでした。

 

塩尻市の7月に行われる阿禮神社のお祭り。

「あれーわーさんのーえ」と言って、山車を曳きます。

小学生の頃、祖母の家に行ってお祭りを見たことをクラスでお話ししました。

「“あれーわーさんのーえ”って言うんです。」と発表すると、担任の先生が興味津々。

「何?もう一度言ってみて!」

「あれーわーさんのーえ、です。」(だんだん自信がなくなってきて小さな声になってしまいました)

先生は、意味を考えていたのでしょうが、子供の私は、意味など考えてはいませんでした。

「何?もう一度!」と先生に言われて、私は恥ずかしくなって顔が赤くなってしまい、それ以上言えなかったのを覚えています。

最近になって、もしかしたら、こう言っているのかな、と思うようになりました。

「阿禮は山王へ」

違うかもしれません。

子どもは、恐れることなく音を再現できますが、大人は意味がわからないと、声にすることができません。

子供のみずみずしさは戻ることないなあ。