まどみちお「れんしゅう」

3月2日のブログで、人が亡くなった時、空を見た気持ちを書かせていただきました。

きのう、久しぶりに、大好きな、まどみちおさんの詩集を手にとりました。

はっとしました。

私が感じた空を、まどさんは、なんと素晴らしい詩にしているのかと。

ハルキ文庫の「いのちのうた まど・みちお詩集」にあった詩です。

「れんしゅう」

今日も死を見送っている

生まれては立去っていく今日の死を

自転公転をつづけるこの地球上の

すべての生き物が 生まれたばかりの

今日の死を毎日見送りつづけている

なぜなのだろう

「今日」の「死」という

とりかえしのつかない大事がまるで

なんでもない「当り前事」のように毎日

毎日くりかえされるのは つまりそれは

ボクらがボクらじしんの死をむかえる日に

あわてふためかないようにとあの

やさしい天がそのれんしゅうをつづけて

くださっているのだと気づかぬバカは

まあこのよにはいないだろいうということか

まどさんの詩は、読む度に感じることがあります。

以前読んだ時の感じ方と違った感じ方をすることがあります。

まどさんの詩は大好きです。

きのう、ウエジョビの卒業式があっただけに、まどさんの詩を読みたくなりました。