「吃音」を読んで

伝える

上田情報ビジネス専門学校(ウエジョビ)の比田井校長先生から「吃音」という単行本をお借りしました。

著者の近藤雄生氏ご自身も吃音で、実際に、吃音の当事者や家族を取材してまとめられたノンフィクションです。

ウエジョビには、吃音の学生が複数人いることから、何かコミュニティーみたいなので悩みがシェアできたらいいな、と私の思いを校長先生にお伝えたところ、この本を貸してくださったのです。

 

悩みが深刻であることが綴られていて、読んでいて苦しくなりました。

吃音の方は、もっと深く共感して辛くなるだろうなと、案じてしまいます。

 

読んで良かった。

マリリンモンローも、アメリカ合衆国大統領のジョー・バイデンも、田中角栄も、エド・シーランも、

そして本の帯と解説を書いている重松清氏も吃音だったとは知りませんでした。

原因も不明であること。

治療法も様々で、改善する場合もあれば、しない場合も。

 

著書の中に登場する、かつて自殺を試みたという男性は、どうしても治したいと訓練を続けて改善していました。

一方で、「吃音と戦わないで眠らせておくことを選んでいます」という女性の言葉もありました。

「受け入れる」と言うものの、発話する度に疲れてぐったりする毎日であれば、いかに受け入れることが難しいか。 

ある若い男性は、学生時代に吃音を知られたくないので、高校の授業で、ふてくされた態度をわざととって、発言しないようにしていたそうです。

それを読んで、少し心あたりがある人がいたなあと思い出しました。

もしかして、吃音だったのかもしれない。

 

吃音への理解がないために、仕事を辞めた人、追い込まれて自殺してしまった男性の話も出てきます。

まだまだ、吃音への理解は広がっていません。

が、少しずつ、公務員の採用試験でも配慮されてきたことなども記されていました。

 

著者の近藤氏は、フリーライターとして中国を旅した時から吃音の症状が出なくなったそうです。

いつまた吃音の症状が出るかもわからない不安を抱えながらも、その旅の何が良かったのかはわからないそうです。

 

「頭の中で思っていることを言葉にしてくれる装置があったらいいのに」

そんな学生の感想に触れたのがきっかけではありました。

本を読んだ今、その言葉の重みを感じています。