本当の優しさ②

まていに

入学して2か月

疲れが出る頃です。

自己表現の授業では、各学生の学習シートを手渡しで返却しています。

全員の前で、姿勢を正して、視線を私に向けて、あいさつの言葉とお辞儀。

一見、簡単そうに見えるこの行為も、「緊張する」といった感想が多くあります。

全員の視線を浴びて、前に立つのですから。

 

ある日のあるクラス。

トップで名前を呼ばれて前に出てきたO君

突然、カニ歩きみたいにして登場して、クラスに向かって「変顔」を披露。

普段はいたって、しっかりとやる学生なので、クラスは大笑い。

私も、笑いが止まらないくらいでした。

こうして始まったこの日の授業は、とても楽しく、クラスも活気がありました。

 

そして、その日の学習を振り返る自己表現の学習シート

O君のシートにはこんなことが書かれていました。

突然、変な姿での登場、先生もビックリされたと思います。

最近クラスの皆が疲れているのを見かけます

そんな時に何か明るくできないかと考え、変な姿で登場しようと思いました。

次はしません!

 

恥ずかしいし、勇気がいることだった思います。

それでも、疲れている仲間のために。

クラスのみんなは、O君の優しさを感じ取ったに違いありません。

 

自己表現の授業は、自分の殻を突き破っていって欲しいと思っています。

O君の学習シートの感想を読んで、じんわりと胸が熱くなりました。

ありがとう。