一粒の消しくず

まていに

ウエジョビ(上田情報ビジネス専門学校)で授業中のふとした学生のしぐさ

微笑ましくなってしまいました。

 

どんなしぐさかというと、

机から消しゴムの削りかすの一粒が床に落ちてしまった時、

椅子に座りながら、体を傾けて、片手を精一杯の伸ばして、それを拾おうとしていた姿です。

 

学校の床に、たったひとつのよれた消しゴムのくずが落ちた時、拾いますか?

えっ?

『むしろ、消しゴムの削りかすは落としてる』ですって⁈

私は、恥ずかしながら、拾ってませんでした。

学生の時は、床に手で落としていたかも。

  

ウエジョビの学生たちは、消しゴムの削りかすをひとまとめにしておいて、授業が終わると、手にそれを乗せてゴミ箱に捨てに来ています。

すごいなあと思って感心していたんです。

「あいさつ」「そうじ」「素直」の3つを大切にする学校だけあります。

 

手を精一杯伸ばしていた学生、やっと指で削りかすをつかめた。

私は思わずゴミ箱を差し出しました。

『先生、見てたの?』と言いたそうな少しはにかんだ様子で、ゴミ箱に捨てて、課題に再び取り掛かりました。

 

人が見ていようと、いまいと、ダメなものはダメ。

小さな削りかすを拾える人は、絶対に素敵な人なんだろうな。

 

小さなしぐさでしたが、私のその日の大きく印象に残った一コマでした。