話し方の授業、今回のテーマは「目で話す」でした。
毎回、「よろしくお願いします」という気持ちのいいあいさつで授業が始まりますが、ふと心配になりました。
私にとっての「気持ちよさ」とは、「学生たちが大きな声で、一斉に音を発する」ことになってしまっているのではないか。
惰性で繰り返してはいないだろうか。
「からだが変わる 授業が変わる」を読んで
1985年に発行された本「からだが変わる 授業が変わる」 鳥山敏子著(晩成書房)
手にして読みました。
ここに書かれていました。
日直の児童が「おはあーよーございまーす。」と言うと、クラスも「おはあーよーございまーす。」と、あいさつを交わそうという気のない声でことばが発せられた時のことが書かれています。
著者の鳥山さんは、黙っていられずに、あいさつの指導をした記録がありました。
私の授業でも実践
学生の発した声は、あいさつを交わそうとして発した言葉なのか。
そこで、一人ひとりにクラスの前に立ってもらい、特定の一人に「おはようございます」と声を投げかけてもらいました。
自分があいさつを投げかかられたと思った学生に挙手をしてもらいます。
その時、目に口があるイメージで、目で話しかけてとお願いしました。
あいさつを交わそうとして発した声は、生き生きとしていました。
小学生の頃から、言葉とからだが分離したような話し方を繰り返してきたのは、学生だけではなく私も同じです。
テクニックだけを教える「話し方」ではなく、生き生きと伝えることを、学生とともに学び続けたいと思います。