長野市で開催された「ナイスハートバザールin長野」
2日間、会場アナウンスでお手伝いさせていただきました。
長野市、須坂市、千曲市、中野市、小布施町、木島平村から11の就労支援事業所が集まり、自慢の商品を販売しました。
事業所に通う利用者さんも、販売をしていました。
ずっと立ち続けて、一生懸命に商品を受け渡す姿。
お声をかけると「このような場を設けていただき、感謝しております」と、しっかりとしたおこたえをいただきました。
「休みながらやりましょう」とお伝えしても、休まないんです。
そして、そっと私に近寄ってきて、無言でのど飴をくださった方もいます。
元気ハツラツで、「いらっしゃいませー」と声を掛ける方もいます。
障がいを持っていらっしゃる皆さんの、美しい澄んだお心に、胸が熱くなりました。
最終日、お花、蜂蜜、パウンドケーキ、皮製品のキーキャップ、大豆、竹炭入りのシューキーパー、手縫いの台ふき、お豆腐・・・などなど私も欲しいものを購入!
すべての商品に、物語があります。
例えば竹炭。
長野市浅川の山に入って、竹を切る作業から始まるそうです。
機械が使えず、ノコギリで切るのでそれはそれは大変。
切ってきた竹を、施設に持ち帰りドラム缶に入れて火を入れます。
朝から夕方まで、火のそばで見守っているそうです。
台ふきにも物語があります。
時間をかけて、一針一針縫っていくそうで、とても大変だそうです。
販売されている豆ひとつとっても、夏の炎天下に草取りをすると汗だくになるそうです。そうして育てたものばかりです。
物が売れない時代、と言われています。
断捨離の時代とも・・・。
そんな時代・・・ここには物を売るヒントがありました。
商品に物語が存在することです。
「意味」の時代という言葉が、最近言われ始めています。
意味のある商品は、友人にもプレゼントしたくなります。
「これ、こういう方々が苦労してつくったものなんだよ」と、言葉を添えて贈りたくなります。
実際、これから一人暮らしを始めるお孫さんにと、ミニクッションを買って行かれた女性がこんなことをおっしゃっていました。
「このクッションの刺繍、愛情込めて一生懸命縫ったそうね。一人で寂しい部屋に置いておけば、温かい気持ちになるんじゃないかと思って、孫にプレゼントしようと思ったの」
私は、ナイスハートバザールで、こうしたお客さんとのやりとりを何度か見聞きし、私も心が温かくなりました。
「意味」の時代、障がい者就労支援事業所に大きな可能性を感じた2日間でした。