今夜、NHKのドキュメンタリー番組 BS1スペシャル「穂高を愛した男 宮田八郎 命の映像記録」を見ました。
大げさではなく、「ここ数年で1番」といっていいくらい、素晴らしい番組だと感動しました。
映像、音楽、構成、そして、何より宮田さんが撮影した映像の美しさ・・・
宮田さんは、なんで、こんなに美しい映像が撮影できるのか・・・
宮田さんは、なんで、こんなに意味のあるPan(カメラワークのひとつ)ができるのか・・・
それが、ドキュメントを見ていて少しわかったような気がしました。
そして、山岳救助の現場の宮田さんの勇敢な姿。
宮田さんは、もうこの世にはいません。
番組は、13日にも再放送があるようです。https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2443/3115733/
最近、私自身、テレビを見る時間がめっきり減っています。
テレビに携わってきた人間なのにです。
でも、きょう、思い出してしまいました。
私と夫が結婚する前、一緒に携わったドキュメント番組。
曲の入りに、1フレームにこだわって何度も編集しなおしたことなど、効率や働き方改革を唱える今の時代では否定されてしまうでしょうが、時間を忘れて番組作りに没頭した日々がありました。
今の時代は、時間をかけていると、怪訝な顔で「そこそこの出来、及第点でいいんだから」と小言を言われるんでしょうね。
テレビ業界の今は、経費も削られ、効率を求められ、タレントを使ったクイズ番組がそのニーズにマッチしているために増えてきて・・・
これでは視聴者も離れてしまうのは仕方のないことです。
実際、学生たちはテレビはあまり見ていないようです。
昔の話はあまりしないようにしていましたが、昔も今も変わらず大切なものは失ってはいけないと思いました。
「気概を持って番組をつくる」
これだけは、どんな時代でも失ってはいけないと思いました。
余談ですが、私の思い出のドキュメント番組で使った曲のCD「WOODLANDS」(日本コロムビア)は、廃盤になってしまっています。
結婚前に、夫からプレゼントしてもらいました。
夫も自分用に1枚買っていたそうです。
まさか、一緒になるとは思っていなかったので、結果、我が家には2枚あります。
今、このCDを久しぶりに聴いています。
「この曲が使えるようなドキュメント番組やりてーなあ」と夫がつぶやいています。