「コンパッション」を読んで

呼吸

ジョアン・ハリファックスの著書「コンパッション」

コンパッションとは、『人が生まれつき持つ「自分や相手を深く理解し、役に立ちたい」という純粋な思い。自分自身や相手と「共にいる」力のこと。』と説明されています。

「共感」が大切と、ビジネスシーンでも言われてますが、共感と区別して「コンパッション」という言葉を使っています。

看護師をしている私の知人は、患者さんに共感しすぎて精神的に具合が悪くなってしまったことがありました。

私自身、相手を助けたいと願って手を差し伸べた行為のはずが、力不足の自分があぶりだされて自己嫌悪に陥ることが何度かありました。

この本は、そうした危うい状況があること、それはなぜか、どう乗り越えるのかが書かれていました。

著者の、ジョアン・ハリファックスは、仏教指導者、禅僧、医学人類学で博士号を持っているとありました。

全速力でいるのを中断して、吸う息、吐く息に注意を切り替えましょう。

(中略)

ほんの一瞬の休止であったとしても、害を及ぼすことなく役立とうという私たちの意図を思い起こすには十分です。これは、自分にも害を及ぼさないという意図です。

P327

再起動するためには、電源をいったんきらなくてはならないと。

行くべきところも、為すべきこともなく・・・・、今このときにさまよい、そして見出す・・・それだけでよいのです。そうすればその場所が、豊かに注がれた真心と真の自由に出会う場となるでしょう。

 雪をかぶったサザンカに、心が揺さぶられます。