あの知事発言って

まていに

あすの子供の日を前に、新聞やテレビでは少子化問題が取り上げられています。

少子化問題が取り上げられると、私が思い出すことがあるんです。

テレビのニュースで見た長野県知事の発言シーンです。

1996年あたりか、いや、それより前か、いつのことかは忘れてしまいました。

当時の長野県知事、吉村午良氏(故人)が座っていたので、おそらく記者会見の場だったと思います。

知事選に当選した時の囲み取材だったかなあ?

記者に囲まれて、記者からこんな質問を受けていました。

「少子化問題について、知事として、どう取り組みますか?」

すると吉村知事(当時)は・・・

「どんどん、女性に産んでもらって・・・ははは・・・」

「笑い」で終わらせていました。

男性記者たちも、一緒に笑って終わり。

それ以上の質問は出ませんでした。

この発言に、私は驚いたのと、少し嫌悪感を感じたので、今でも覚えています。

映像が残っていれば、調べれば出てくると思います。

しかし、当時は、その発言が問題として取り上げられることもありませんでした。

時代は変わる。

 

子供の頃、父親とこんな話をしたことを覚えています。

当時のニュースで、『人口の増加が続き、合計特殊出生率も2.0人を上回っている』というニュースを見た時の会話です。

父親が「合計特殊出生率が2人ならば、人口は変わらない」と言ったのを今でも覚えています。

それから、しばらくして、合計特殊出生率が2.0人を割り込み、「人口増に歯止めがかかった」と、ほっとした気持ちになったのも覚えています。

それが、今は、人口減少に歯止めがかかりません。

 

「パンツをはいたサル」で有名な、文化人類学者の栗本慎一郎氏は、著書の中で、『人間は戦争など命を落とす危機が迫ってくると、出生率が自然と上がる。』といったことを述べていました。

これを逆にとると、出生率が下がっているということは、日本は、戦争のない時代が続くということかしら?

そうあって欲しいと願います。