美容室の磨かれた鏡

まていに

10年以上も通っている美容室へ行ってきました。

四角い鏡の前に座って、はっとしました。

四角いところの角まで、ピッカピカに磨かれているからです。

これまでも、ずっとそうだったと思いますが、年末の大掃除で鏡やガラスを磨いたばかりの私だったので、やっと、それに気づくことができました。

20代の若い美容師さんに尋ねてみました。

「毎日、磨いているんですか?」って。

毎朝、きれいに磨いているそうです。

さらに、その磨く時の様子に、感心してしまいました。

鏡の下の方は、鏡の前の白い台が映り込むので、立って磨いていると、下の白いヨゴレを見落としてしまう。なので、目線を磨いている鏡の正面に置くようにして磨いているそうです。

「そう磨くように決まっているの?」と、尋ねると、「お客さんの椅子に座った時の目線を考えて、自分でそうしている」との答え!

 

私は、自分自身を2つの点で恥ずかしく思いました。

一つ目は、鏡が前からピカピカだったことに、ずっと気づかなかったこと。

家が汚いと、美しいものを見つける目も濁ってしまうものだと、自分の暮らしぶりを反省しました。

 

二つ目は、磨き方を指示されていると、思ってしまったこと。

こちらの美容室は、素敵な時間を提供してくれています。

そこには、お客さん目線を常に考えて、自主的に行動する美容師さんが育っています。

店で働き始めたばかりの新人さんも、立派に成長していく姿に、どうやって育てているんだろう、といつも不思議に思っていました。

お客さんのことを思って自分で気づく目を育んでいるんだなあ、と、磨かれた鏡ひとつからでも少し、垣間見た気がしました。

 

この素敵な美容室での会話から、私は多くのご縁をいただいてきました。

上田情報ビジネス専門学校の比田井先生、佐藤芳直先生、我武者羅應援團、中村文昭さん・・・などなど、こちらで教えていただいたことがきっかけで、私が知るようになった素敵な方々です。

それだけではなくて、若い美容師さんからは、SNSのことなど、若い人たちの間の流行など、楽しい情報をいつもいっぱい、いただいています。

社長さんのセンスで選んでいる本も、美容室に伺う楽しみのひとつです。

「私が通っている」ということで、こちらの美容室のイメージが損なわれてしまうことが心配、という理由だけで、美容室のお名前は控えておきますね。

きょうも、素敵な時間をありがとうございました。