これまでで一番の外郎売り

伝える

きょうで「自己表現」の授業が最後となるクラスで、「外郎売り」を全員で、暗唱でやってみることにしました。

「ええ、暗唱は無理!」と学生。

「大丈夫!私も一緒にやるから、出だしの言葉がわかれば、自然に口が動くから!」と言って、やってみました。

「拙者、親方と申すは・・・」と元気いっぱいの声で「外郎売り」が始まりました。

このクラスは15回ほどしか、外郎売りを読んでいません。

それでも、この元気よさ!

忘れてしまっていても、出だしがわかると口が動くものです。

「冠のすき間より取りいだす」とジェスチャー付きで私がやりはじめると、数人がジェスチャーもまねして・・・

「おのぼりならば右の方、おくだりなれば左側・・・」ジェスチャーはどんどんエスカレートして、みんな動く動く!

途中、自信のないところは、むにゃむにゃと言いながらも、リズムだけは守って声を発し続ける学生たち。

間違えたって平気!とばかりに大きな声で言う仲間につられて、全員のボリュームがだんだん大きくなってきました。

「ぶぐばぐ、ぶぐばぐ、三ぶぐばぐ、あわせてぶぐばぐ、六ぶぐばぐ・・・」の部分は、いきなり自信たっぷりに元気よくなって!

「ご存知ないとは申されまいまいつぶり、角出せ、棒出せぼうぼうまゆに、臼杵すり鉢、ばちばち、ぐゎら、ぐゎら、ぐゎらと・・・」

このフレーズがきたら、途端に大きな声になって・・・。お気に入りのフレーズだったのでしょうね。

音から入って声を出す、お気に入りはしっかりリズムが身体に染み込んでる。あまりの柔軟さに、「子どもか!」って突っ込みたくなっちゃいました。

みんなニコニコ笑顔で、大きな声で、こんな伸び伸びした「外郎売り」は初めてでした。

これまでで一番楽しい「外郎売り」でした。