上田情報ビジネス専門学校(ウエジョビ)の3つの約束。
①あいさつ ②そうじ ③素直
自己表現の授業を進めれば進めるほどに、この3つの約束が、いかに素晴らしいことかを、再認識させていただいています。
そのうちの一つ「あいさつ」について、なるほど!!と思うことが書かれた本に巡り合いました。
「身体の言い分」 内田樹さんと池上六朗さんの対談形式でかかれた本です。(毎日文庫)
合気道の稽古が合掌で始まることについてです。
哲学者で、武道家、神戸女学院大学名誉教授の内田樹(うちだ・つたる)さんは、「アラインメント」ではないかと述べています。
アラインメント、つまり「調整」です。
道場に立って、稽古の前にまずアラインメントを合わせる。それは自分が「正しい時、正しい場所に、正しい仕方でいる」ということをまず確認するというか、断定することだと思うんです。ライト・タイム、ライト・プレイスですね。今ここにいる、自分がまさにいるべき空間の一点に、自分がまさにいるべき時にいる、自分がいるべくしている、という確認をしてから稽古に入る。
(中略)
今、ここを肯定するというところからでなければ何も始まらない。間違った場所、間違った時、間違った仕方でやってるなら、どんな稽古にも意味がない。
私の自己表現の授業の目標に、自己肯定感を育むことを掲げています。
授業前のあいさつひとつにも、「今」を肯定することが含まれていたのかと思うと、新鮮な気持ちになりました。
著書のお言葉をそのままお借りしますと、授業でいうならば「今から1時間半ぐらい勉強か、めんどくさい」というようなことを考えてはいけない。とにかく一切の疑いなしに、すぱっと「正しい時、正しい場所に自分はいる」と断定してしまうのだそうです。
さらに、立ち方も、重力に素直に立つことが大切で、歪んできた身体を授業の前と後で「アラインメント」する意味合いがあると知りました。
アラインメントを毎回の授業でするのとしないのとは、積み重ねの回数を考えても、大きな違いになってくると思いました。
きょう、学生たちに授業で伝えました。
そうした想いを持って「あいさつ」をした学生たちは、清々しい表情で授業に臨んでくれました。
自分の「今」を肯定するって、何て素晴らしいのでしょう。