表題の本を読みました。
新井紀子さんの著書です。
この本は、読解力がAIより劣ってしまっている児童・生徒数が多いことを、調査結果から分析し、示してくれています。
読解力調査は、私のブログで問題を出すとしたら、こんな感じの問いで調査したそうです。
『“表題の本”とは何か?』
本の前半は、AIとはどういうものかを、分かりやすく説明していました。
AIは可能性が無限でシンギュラリティが到来するかのように言われているが、あくまでも「計算」であり、シンギュラリティは来ない、と断言していました。
東大合格を目指して開発したロボットでも、AI技術の限界から、確率論だけで正解を出さざるを得ない読解問題もあるそうです。
つまり3択問題では33パーセントの正解率ということです。
ところが、同じ問題を児童・生徒にやってもらい調査したところ、AIと同等レベルの正解率しかなかったそうです。
人間が勝たなければ、AIにとって代わられてしまう部分です。
これでは、AIに仕事を奪われる人が増えてしまうと、読解力の低さに警鐘を鳴らす著書となっていました。
「教科書が読めない子どもたち」に、私の周囲でも思い当たることがあります。
問題が解けないというよりも、問われている設問が理解できないために正解を導き出せない。
本では、ではどうすれば読解力がアップするかまでは、明確に書かれていませんでした。
自分の考えを述べる訓練は、どうやら有効だろうと著者の佐藤さんは述べていました。
自分の意見や考えを述べる機会は、学校生活では少ないかもしれませんね。