音訳ボランティア

伝える

音訳のボランティアに行ってきました。

音訳とは、視覚に障がいをお持ちの方に、本や新聞を朗読することです。

これが、ボランティアセンターの一角にある専用の部屋です。

手作りです。

この部屋ではカセットデッキを使っています。

AIが進み、若い視覚障がい者は、音声読み上げ装置を、日常的にお使いだそうです。

しかし、高齢の方は、若い頃から長年親しんだカセットテープからCDなどに切り替えることも大変で、カセットテープを使い続けていらっしゃいます。

新しい機械を買っても、その取扱い説明書も音訳が必要なんです。

取扱い説明書は、図解もあるため、他人に読んでもらう必要があります。

カセットデッキのボタンは、指先で配置を覚えていますから、新しい機械を導入するというのは並大抵の苦労ではないはずです。

音訳ボランティアで、今まで気付かなかったご苦労を知り、私の想像力がまだまた足りないことを日々痛感しています。

慣れ親しんだカセットテープで聞き続けられるなら、それが一番です。

「行政の支援でこぼれ落ちそうな、たった一人でも、お力になるのがボランティアよ」。これは、「やまびこ会」で私が活動を始めた当初、ボランティアの先輩からいただいたお言葉です。

私の所属する「やまびこ会」は、今もカセットテープを必要とする方のために、カセットデッキも使っています。

壊れてしまった時が大変です。なかなか新品のカセットデッキもなく、中古品を探さなければなりません。

録音する部屋は、空調もないため、夏は、大変です。

扇風機の音も入ってしまうので、扇風機も止めて、扉をしめ切って、汗だくです。

マイクは左、フェーダーは正面、音レベルのチェックのデッキは右、ですから、体をひねったり、横目を使ったり、笑っちゃう格好で読んでます。

今日は、俳句をお読みしました。

俳句がお好きな方が多いんですよ。

こうして、ボランティアをやらせていただかなければ、私自身、俳句に親しむきっかけもなかったと思います。

俳句の世界に触れる楽しさを、教えていただいています。

ありがとうございます。